「塗装の現場で長く働いてきたけれど、資格がなくても許可を取れるのだろうか」
一般建設業許可では、資格以外に実務経験を使う方法もあります。ただ、現場にいた年数だけで決まるわけではなく、実際に行った塗装工事と資料の確認が必要です。
この記事の結論
塗装工事業の一般建設業許可では、対象となる塗装工事の10年以上の実務経験が代表的な方法の一つです。対応資格や指定学科の卒業等を使える場合もあるため、必要な経験年数と証明方法を、自分の経歴に合わせて確認しましょう。
塗装工事として、何の経験を確認する?
建物の外壁や屋根、鉄骨などに、塗料等を塗ったり吹き付けたりする工事が代表例です。路面標示工事なども塗装工事に含まれます。
例えば、戸建住宅の外壁塗装を担当してきた方なら、その施工内容と期間を確認します。塗装会社に在籍していたとしても、事務や営業だけの期間をそのまま施工経験として数えることはできません。
会社名や職種名ではなく、実際にどんな工事を担当したかを見ることが出発点です。
必ず10年必要、というわけではありません
一般建設業では、対応する国家資格を使う方法や、指定学科を修めて卒業後に所定の実務経験を積む方法などがあります。
例えば、塗装の技能検定などの資格がある場合は、級や種別、合格時期、追加で必要な経験を確認します。「資格は使わず経験だけ」と決める前に、手元の証書や学歴も整理してみましょう。
特定建設業には別の技術者基準があるため、一般の経験年数を満たせばそのまま申請できるわけではありません。
独立前の経験も、確認の対象になります
会社員として塗装工事を6年、独立後に同じ工事を4年続けている場合などは、両方の期間を確認します。独立してから10年たたないと検討できない、という意味ではありません。
ただし、在籍期間、担当した工事、証明する人、裏付け資料を確認する必要があります。単に二つの期間を足すだけで、要件を満たすと決まるものではありません。
以前の勤務先に資料があるか、証明を依頼できるかも、早めに整理しておきましょう。
防水工事などとの重複に注意する
外壁改修や屋根改修には、塗装以外に防水、シーリング、下地補修などが含まれることがあります。
例えば、塗料を使っていても、防水層を作る塗膜防水は防水工事として確認します。「塗った作業は全部塗装の経験」とは限りません。
複数の業種を担当していた場合も、同じ期間を自由に各業種へ二重計上できるわけではありません。実際の工事内容と担当期間を分けて確認します。
資料は、工事内容が分かるものを探す
契約書、注文書、請求書などが手掛かりになりますが、「外壁改修一式」だけでは、塗装工事だったか分からない場合があります。
見積内訳や工事台帳なども合わせて確認し、必要な期間をどの資料で説明できるか整理します。必要な資料の種類や枚数は、申請先の取扱いに合わせます。
なお、塗装経験で確認する技術者要件とは別に、経営経験や財産的基礎なども必要です。
塗装の経験は「何年働いたか」だけでなく、「何を塗装し、その期間を何で示せるか」で確認します。資格・学歴と、独立前後の経歴をまとめて見ると、使える方法を検討しやすくなります。
経歴と資料を並べて、確認点を整理する
勤務先、独立の時期、主な工事、残っている資料を簡単にまとめてみましょう。
年数の数え方や防水等との区分に迷う場合は、行政書士に確認する方法もあります。必要な経験と資料が分かれば、古い書類を探す範囲も絞りやすくなります。
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