「電気工事士の免状があれば、建設業許可も取れるのだろうか」
「電気工事業の登録をしているので、ほかの許可はいらないのでは」
電気工事には似た名前の制度があるため、何を確認すればよいか迷うことがあります。まず、作業する人の資格、工事を請け負う許可、事業を営むための登録等を分けて整理しましょう。
この記事の結論
電気工事士の資格、建設業許可の「電気工事業」、電気工事業法上の登録・届出等は別の制度です。資格を持っているだけで、許可や登録の手続きが不要になるわけではありません。工事内容と事業の状況に合わせて確認します。
三つの制度は、それぞれ何を確認するもの?
電気工事士の資格は、実際に電気工事の作業を行う人に関わるものです。第一種・第二種などによって従事できる範囲が異なり、作業内容に応じた資格を確認します。
建設業許可は、一定規模以上の工事を請け負う場合に関わります。電気工事では、原則として1件の請負代金が税込500万円以上になる場合に、電気工事業の許可が必要です。
電気工事業法上の登録・届出等は、同法の対象となる電気工事業を営むための手続きです。請負金額が小さく、建設業許可が不要な場合でも、確認が必要です。
電気工事士の資格は、許可申請にも使える?
一般建設業の営業所技術者要件では、第一種電気工事士の免状を持つ方や、第二種電気工事士の免状交付後に電気工事の実務経験を3年以上積んだ方などが対象になります。
例えば、第二種の免状を取ったばかりの方は、その資格を持っているだけで、この実務経験を要する条件まで満たすわけではありません。
また、試験合格と免状交付は同じではありません。資格の正式名称に加え、免状交付日と、その後の経験を確認することが大切です。特定建設業には別の基準があります。
経験が長ければ、どの工事でも証明に使える?
資格が必要な作業を、無資格で行った期間をそのまま経験として使えるとは限りません。必要な資格を持ち、適法に担当した工事であるかも確認します。
経験の証明では、免状だけでなく、工事内容や期間、勤務先などを確認する資料が必要になる場合があります。
さらに、建設業許可には経営経験や財産的基礎なども必要です。技術者の資格を持っていることだけで、許可要件をすべて満たすわけではありません。
建設業許可を取っても、電気工事業の届出等は必要です
建設業許可を受けた事業者が、対象となる電気工事業を営む場合にも、電気工事業法に基づく開始の届出等が必要です。「みなし登録」という名称でも、手続きなしで済むという意味ではありません。
登録・通知・届出の区分は、建設業許可の有無や取り扱う電気工作物の種類などで変わります。すでに登録している方が建設業許可を取った場合も、必要な切替手続きを確認します。
また、一般用電気工事を扱う営業所の主任電気工事士と、建設業許可の営業所技術者等は、別制度の役割です。それぞれの要件を確認しましょう。
「作業する人の資格」「工事を請け負う建設業許可」「電気工事業を営む登録・届出等」を分けて確認します。一つの資格や手続きで、すべてを満たすとは考えないことが大切です。
今持っている免状と登録状況を整理する
まずは資格証、現在の電気工事業の登録・届出状況、今後受けたい工事を確認してみましょう。
どの手続きが必要か迷う場合は、担当窓口や行政書士に整理してもらう方法もあります。現在の状況から確認すれば、許可取得と関連手続きをどの順番で進めるか考えやすくなります。
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