独立前から数えれば、現場経験は十分にある。それでも、申請書を前にすると「何年の経験として書けばよいのか」「昔の会社の経験は使えるのか」と迷うことがあります。
一人親方の実務経験証明では、工事の経歴を順番に整理することが大切です。ここでは、従来「専任技術者」と呼ばれていた営業所技術者等の要件について、準備の考え方を紹介します。
この記事の結論
実務経験を使って申請する場合は、独立前と独立後の経歴を分け、対象業種の工事をいつ担当し、その期間を何の資料で確認できるか整理します。独立してからの年数だけで判断する必要はありません。
まずは独立前と独立後を分けてみましょう
会社員時代の経験も、許可を取りたい業種の実務経験として確認できる場合があります。ただし、勤務先への証明依頼や、在籍・工事内容の確認が必要になることがあります。
独立後は、自分が保管している契約書、注文書、請求書などが手掛かりになります。確定申告書だけでは、具体的な工事内容まで分からないことにも注意が必要です。
例えば、内装工事会社で6年働き、独立後に同じ工事を4年続けてきた方なら、両方の期間を確認します。合計10年というだけで決まるわけではなく、担当した工事と資料の裏付けまで見て判断します。
「リフォーム工事」から、実際の作業まで確認します
工事名が「店舗改修」「リフォーム一式」だけでは、どの業種の経験か判断しにくいことがあります。
壁・天井のクロス張りを担当したのか、給排水の配管を担当したのかでは、確認する許可業種が異なります。見積内訳や当時の作業内容を手掛かりに、自分が担当した範囲を整理しましょう。
同じ時期に複数の工事をしていても、その期間をそれぞれの業種へ自由に重複して数えられるわけではありません。
最初は、簡単な経歴メモで構いません
初めから正式な実務経験証明書を書こうとすると、手が止まりやすくなります。相談の準備なら、次の内容を分かる範囲でまとめるところから始められます。
- 働いていた時期と、勤務先・屋号。
- 主に担当した工事の内容。
- 残っている契約書や請求書のおおよその期間。
例えば「2016〜2022年はA社でクロス張り、2022年から独立。独立後の請求書はある」といったメモでも、次に何を確認するか整理しやすくなります。
これは正式な証明書の代わりではありません。経歴を整理したうえで、申請先の取扱いに合わせて必要な資料を決めます。
昔の勤務先へ連絡する前に、確認内容を整理
「許可を取りたいので、何か証明してください」と依頼するだけでは、相手も何を用意すればよいか分かりません。
確認したい期間、工事内容、必要な証明を先に整理すれば、依頼も進めやすくなります。会社が解散しているなど事情がある場合は、手元の資料を含めて証明方法を個別に検討します。
一人親方の実務経験は、「独立前・独立後」「工事内容」「残っている資料」の三つに分けると整理しやすくなります。すべての書類を探し終える前でも、経歴のメモから相談できます。
本業の合間でも進めやすい準備から
現場の仕事を続けながら昔の資料を探す場合は、まず経歴のメモを作り、手元にある資料を確認するところから始めてみましょう。
どの期間をどう証明するかで迷ったら、行政書士と整理する方法もあります。必要な確認を絞っておくと、勤務先への依頼や資料探しも進めやすくなります。
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