「職人として長く働いてきたけれど、経管になれるのだろうか」
建設業許可を調べると出てくる「経営業務の管理責任者」、通称「経管」。名前が難しく感じられますが、まず知っておきたいのは、現場で工事をした経験と、事業を経営した経験は別に確認されるということです。
この記事の結論
経管の代表的な要件は、建設業で5年以上の経営経験があることです。ただし、役職や担当業務によって別の方法で要件を満たせる場合もあります。年数だけで判断せず、どの立場で何をしてきたかを確認しましょう。
「建設業の経営経験」として確認するもの
分かりやすいのは、建設会社の取締役や、建設業を営む個人事業主としての経験です。法人なら常勤役員のうち1人、個人なら事業主本人や支配人について、要件を確認します。
例えば、一人親方として工事を請け負い、事業を5年以上続けてきた方は、その経験を使える可能性があります。従業員を何人も雇っていたことや、法人の社長だったことだけが条件ではありません。
一方、会社に在籍していた期間すべてが、経営経験になるわけではありません。取締役に就任した時期や、個人事業を始めた時期を整理することが出発点です。
現場経験が長くても、経営経験とは限りません
会社員の職人として8年働き、独立して3年という場合、建設業の経験は合計11年あります。しかし、それだけで「経営経験5年」の要件を満たすとはいえません。
反対に、個人事業主から法人の取締役になった方は、それぞれの経営経験を合わせて確認できる場合があります。途中で事業の形が変わったからといって、必ず最初から数え直すわけではありません。
5年の経営経験がなければ、申請できない?
経営権限を任されていた経験や、経営者を補佐していた経験などを使う方法もあります。また、一定の経験を持つ常勤役員等と、条件を満たす補佐人を組み合わせる制度もあります。
ただし、「部長だった」「経理を担当していた」という肩書だけでは判断できません。実際の権限、担当業務、必要な期間を資料で確認するため、当てはまりそうな場合は個別に検討します。
経験があることと、書類で示せることは別です
法人の役員歴は登記事項証明書、個人事業の経歴は確定申告関係の資料などが手掛かりになります。さらに、その期間に建設業を営んでいたことを、工事の契約書や請求書等で確認します。
必要な資料は申請先や経歴によって異なります。また、過去の経験だけでなく、現在の勤務実態も確認されます。他社でも働いている場合などは、早い段階で整理しておきましょう。
経管の確認では「建設業に何年いたか」より、「いつから、どの立場で経営に関わったか」が大切です。独立や役員就任の時期を並べると、使えそうな経験と追加確認が必要な部分が見えてきます。
経歴を整理すると、確認したい点が見えてきます
経管の要件を読んでも、自分の経歴をどこに当てはめればよいか迷うことがあります。まずは勤務先、役職、独立した時期を順に並べてみると、確認したい部分が見えてきます。
判断が難しい部分は、行政書士に経歴を見てもらう方法もあります。使える経験や必要な資料が分かれば、その後の準備も進めやすくなるでしょう。
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